アルコール依存症の自助グループ(AA)に参加して感じた仲間の力

看護師 山田祥和

先日、久しぶりにAA(アルコホーリクス・アノニマス)のミーティングに参加させていただきました。

精神科訪問看護師としてアルコール依存症の方と関わることはありますが、実際にAAの場に足を運ぶと、改めて感じることがあります。

それは、回復には仲間の存在が欠かせないということです。
会場では、以前お会いした方とも再会することができました。その方は変わらず断酒を継続されていました。

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アルコール依存症の回復は簡単ではありません。
飲酒欲求と向き合いながら、一日一日を積み重ねていく必要があります。

そのため、長年にわたって断酒を継続されている姿には大きな力を感じました。

一方で、ミーティングの中ではスリップ(再飲酒)してしまった方のお話もありました。明らかに飲酒している様子でした。

しかし、その方を責める人は誰もいませんでした。
「なぜ飲んだんだ」
「飲んでいるなら来るな」
「意思が弱い」
そのような言葉は一切ありません。

ただ静かに話を聞き、「また来てくれてよかった」と受け入れていました。
この姿勢がとても印象的でした。
アルコール依存症は、やめたいと思っていても飲んでしまう病気です。

だからこそ、失敗した時に責められることは本人にとって大きな苦痛になります。

一方で、失敗してもまた戻ってこられる場所があることは、回復を支える大きな力になります。

そうです。AAが居場所になっているのです。
精神科訪問看護の利用者さんからも、「家族には理解してもらえない」、「何度も同じ失敗をして申し訳ない」という言葉を聞くことがあります。

もちろん家族も苦しんでいます。
しかし依存症からの回復には、責めることよりも理解してくれる仲間とのつながりが大切になることがあります。

AAでは「今日一日飲まない」という考え方を大切にしています。
一生飲まないことを目標にするのではなく、まずは今日一日。

それを積み重ねていく。
その歩みを支えているのが仲間の存在なのだと思います。

30年間断酒している人が、いまだに飲酒してしまった夢を見て起きるそうです。

同じ苦しみを経験した人だからこそ分かることがあります。
同じ失敗を経験した人だからこそかけられる言葉があります。
そして何より、「自分だけじゃない」と思えることが大きな支えになります。

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今回のAAへの参加を通して、回復とは強い意志だけで成し遂げるものではなく、人とのつながりの中で育まれていくものなのだと改めて感じました。

精神科訪問看護でも、利用者さんが安心して話せる場所や、人とつながれる機会を大切にしながら支援を続けていきたいと思います。

アルコール依存症は一人で抱え込む病気ではありません。医療や福祉、訪問看護だけでなく、AAのような仲間と出会える場所が回復を支える大きな力になることを改めて学んだ一日でした。

精神科訪問看護が居場所の一つになればとも思いました。

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