摂食障害の「隠れ食い」とどう向き合う? なぜ隠れて食べてしまうのか、責めずにできること

看護師 山田祥和


「気づいたらお菓子の袋を隠していました」
「家族に見つかるのが怖くて、部屋でこっそり食べてしまうんです」
「食べている間だけは、何も考えずにすみます」

精神科訪問看護の現場で、摂食障害 隠れ食い、過食症 隠れ食い、過食性障害 対処法の話題もよく出ます。

また、私がこうした「隠れ食い」に悩む方と関わってきたなかで、感じることは、意志の問題だけではないということです。

「隠れ食い」は嘘をついているわけではないかもしれない

隠れて食べる行動の背景には、いくつかの理由が重なっていることが多いです。 しかし、①誰かに見られることへの強い恥の感覚が先に立ちます。 「こんなに食べる自分を見られたくない」という気持ちが先に立ち、人の目がない場所を選んでしまうことがあります。 ただし、食べる行為そのものが、つらさへの対処になることがあります。 また、不安や孤独、怒りといった感情の波が大きくなると、食べることで気持ちが落ち着くことがあります。 隠れ食いは「食欲」だけの問題ではなく、こころのつらさに対処する手段になることがあります。 ③過去に食べる量を注意された経験がある場合、「また責められるかもしれない」という不安から、隠すことが習慣になってしまうこともあります。 ④「食べてはいけない」という思いが強いほど反動が大きくなります。 過食を止めようと強く我慢するほど、反動で余計に食べてしまい、その姿を見られたくないという気持ちがさらに強まる悪循環につながることもあります。

訪問看護の現場でよくある場面

家族に隠れてお菓子を大量に買い込み、自室でこっそり食べては、空袋を人目につかない場所に処分する、ということを繰り返すことがあります。ご家族は「なぜ隠すのか」「なぜ言ってくれないのか」と困惑されますが、本人にとっては「食べている自分を知られたら、もう家にいられなくなる」というくらいの恐怖があります。訪問のたびに、食べたこと自体を責めずに「今日はどんな気持ちだった?」と聞くことを続けていくうちに、少しずつ「実は昨日も隠れて食べてしまって」と自分から話してくれることもあります。

本人が試せる向き合い方

隠れ食いをすぐにゼロにする必要はありません。波があって当然ですし、うまくいかない日があってもいいのです。
1.食べたこと自体より、食べる前の気持ちを記録してみる
「何を」「どれだけ」食べたかより、「そのとき何を感じていたか」を簡単にメモしておくと、自分の傾向に気づきやすくなります。
2.隠す場所を決めつけず、安心して食べられる時間を作る
完全に我慢するのではなく、「ここでなら誰にも咎められずに食べていい」という時間や場所を意識的に持つことで、こっそり隠れる必要そのものが減ることがあります。
3.「食べてしまった自分」を責める言葉を減らす
自分を責めれば責めるほど、そのつらさを紛らわすためにまた食べてしまう、という悪循環が起こりやすくなります。責める代わりに、「今日はここまで気づけた」と小さな変化に目を向けてみてください。
4.食べる以外の「気持ちを落ち着ける方法」を少しずつ増やしておく
温かい飲み物を飲む、外の空気を吸う、誰かにメッセージを送るなど、食べること以外にも気持ちを落ち着ける手段をいくつか持っておくと、とっさのときに選べる選択肢が増えます。すぐに置き換えられなくても構いません。少しずつ試していくくらいで十分です。

家族や周囲ができること

摂食障害の背景には、その人なりの生きづらさが関わっている場合が多いです。

食事の量やタイミングだけを整えようとしてもうまくいかないことがあります。摂食障害 隠れ食い、過食症 隠れ食い、過食性障害 対処法 は人によって異なります。

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