精神科訪問看護師 私のこころと体の健康法② 自然に生きる、普通に生きる
看護師 山田祥和
本日は前回の続きです。前回はおもに体の健康法について書きました。本日はこころの健康法について書いていきます。
前回の記事はこちらから↓
※あくまで私の健康法なので、そうなんだくらいの感じで読んでください。
眠れないなら、無理に寝ようとしない
眠れない夜はほとんどありませんが、ごく稀にあります。
そんな時、「明日仕事だから寝なきゃ」と焦ることはありません。
音楽を聴いてリラックスしたり、アロマでくつろいだりしません。無理に羊も数えません。
眠れないのなら眠らないでいい。スマホを見ることもありますし、ぼんやりすることもあります。
私は無理に眠ろうとしません。抗わないです。
寝ないで仕事に行くこともあれば、不思議とそのうち眠れることもあります。
訪問看護でも、「眠れないこと自体より、眠れないことを気にしすぎて苦しくなっている方」は少なくありません。
人は、抗えば抗うほど苦しくなることがあります。
だから私は、自分にも人にも、少し力を抜くことの大切さを感じています。

無理にポジティブになろうとしない
精神科訪問看護の現場では、認知行動療法の考え方を取り入れながら、利用者さんと一緒に物事の捉え方を整理することがあります。
たとえば、ネガティブな思考に気づき、少し違う見方ができないかを一緒に考えたりします。一般的には「ネガティブ思考をポジティブ思考へ変えていく」と説明されることもあります。
もちろん、それが助けになる方もたくさんいます。
ただ、私は自分自身に対しては、無理にポジティブになろうとはしません。
嫌なことがあったら、嫌だと思います。
腹が立つことがあれば、腹も立ちます。
落ち込む時は、普通に落ち込みます。
「前向きに考えなきゃ」
「プラスに捉えなきゃ」
そうやって無理に自分を変えようとすると、かえって苦しくなることもあります。
だから私が大事にしているのは、ポジティブになることではなく、「適応可能な認知」を持つことです。
これは、「物事を良く考える」ということではなく、「今の自分が無理なく受け止められる捉え方をする」ということです。
うまくいかなかった時に、「自分はダメだ」と決めつけるのではなく、「今回はそういうタイミングだった」「できることはやった」「また必要なら考えればいい」くらいに捉えています。
白か黒かではなく、その間を見る
精神科訪問看護師として多くの方と関わる中で感じるのは、こころが安定している人ほど、実は無理に前向きではないということです。
良い日もあれば、悪い日もある。
元気な日もあれば、何もしたくない日もある。
それを否定せず、その時の自分に合った受け止め方ができること。
それが、こころの健康につながっているのだと思います。

私のこころと体の健康法 まとめ
いろいろな人の人生に触れ、自分自身も年齢を重ねる中で、ひとつ思うことがあります。
健康とは、何か特別なことをすることではない。
頑張りすぎない。我慢しない。無理をしない。抗わない。
その時食べたいもの、好きなものを食べて、決して食べ過ぎず、眠れなければ起きていて、働ける時は働く。好きだから畑に出て、気づけば体を動かしている。不調があっても、必要以上に抗わず、自分の持っている力も信じてみる。
そして、人と比べない。
無理に寿命を伸ばすこともしないでしょう。
普通に生きる。自然に生きる。
もちろん、必要な時には医療の力を借ります。しかし、医療だけに頼りすぎず、自分のこころと体の声にも耳を傾ける。そのバランスこそが、本当の健康なのかもしれません。
精神科訪問看護師として、そしてひとりの人間として、今の私がたどり着いた健康法は、たぶんこれです。
健康のために何か特別なことをしなければならない。そんなふうに思いすぎると、健康そのものが義務になり、かえって苦しくなることがあります。
もう一つ、精神科訪問看護の現場で多くの方と関わる中で、改めて感じるのは、健康とは頑張って手に入れるものではなく、自然体で生きた先に結果としてついてくるものなのかもしれないということです。
つまり、運的な要素が大きいということ。
