苦難は人生の宝
ピアサポーター 金子祐也
今日は、「苦難は宝」というテーマでお話ししたいと思います。
私の人生は、病気になってからというもの、まさに苦難の連続でした。しかし、よくよく振り返ってみると、苦難は病気だけにとどまりませんでした。私はもともと人並み以上に敏感で、人より少し違った感覚を持って生まれたため、幼少期から様々な苦労を経験してきたのです。
幼少期から続く試練の日々
私は、生まれつきグレーゾーンと呼ばれる発達の特性を持っていました。他の子どもたちが自然にできることがうまくできなかったり、周囲とは違う感覚を持っていたりする中で、孤独感や葛藤を抱えながら育ってきました。
学校生活でも人間関係でも、常に「うまくいかない」体験が続き、傷つくことも多かったのです。
そして大人になってからも、仕事や社会生活の中で度重なる壁にぶつかりました。「なぜ自分だけがこんなにも苦しいのか」と、何度も何度も自分を責めました。

深い絶望の中で見つけた光
そんな絶望の中でも、少しずつ気づくことがありました。それは、苦しかった出来事の中にこそ、今の私を支える「宝物」が隠れていたということです。
あのとき味わった孤独や挫折があったからこそ、今、人に寄り添う優しさを持てるようになった。あのときの失敗があったからこそ、同じように苦しんでいる人たちと本当の意味で共感できるようになった。
当時はただ苦しいだけだった経験も、今となっては私にとってかけがえのない財産です。
苦難が育てた「誰にも真似できない力」
私は確信しています。苦難を乗り越えてきた人には、必ず他の人には真似できない力が宿っていると。
痛みを知っているからこそ生まれる深い共感力。どんなに挫けそうになっても立ち上がるしなやかな精神力。これらは、平坦な道だけを歩んできた人には決して得られない力です。
大切なのは、その力を無駄にしないこと。せっかく得た力を活かすためには、次のステップが必要です。
力を活かすために必要な自己分析
私たちが持つ力は、適切な場所でこそ最大限に発揮されます。そのためにはまず、自分自身を深く知ることが欠かせません。
自己分析を通して、「自分には何ができるのか」「どんな環境なら自分の力を活かせるのか」を探っていく必要があります。
自己分析は決して簡単な作業ではありません。自分の弱さや過去の失敗にも向き合わなければならないからです。しかし、そこから目を背けずに歩み続けることで、きっと「ここだ」と思える場所に辿り着けるはずです。

過去を抱きしめ、未来へ挑戦する
過去を悔やんでも何も変わりません。どんなに苦しかった過去も、すべては今のあなたを形作るために必要なプロセスだったのです。
だから、過去を責めるのではなく、抱きしめてください。過去の自分に「ありがとう」と言ってあげてください。そして、未来に向かって挑戦を続けてほしいのです。
あなたにも無限の可能性がある
一歩踏み出すのは怖いかもしれません。失敗するかもしれない、傷つくかもしれない。それでも、挑戦することを諦めないでください。
あなたがこれまで積み重ねてきた苦難の経験は、すべてあなたの武器になります。そして、その武器を必要としている場所が、必ずこの世界のどこかにあります。
だからこそ、自分を信じてください。自分の可能性を信じてください。そして、トライアンドエラーを繰り返しながら、自分にしかできない道を切り拓いていってください。
私もこれからも、過去に感謝しながら、未来に向かって挑戦を続けていきます。皆さんもどうか、自分の力を信じ、一緒に歩んでいきましょう。