精神疾患での障害年金はズルいのか
看護師 山田祥和
先日SNSで、「会社の同僚がうつ病で障害年金をもらっている。正社員なのに!ズルい!」という書き込みを見ました。
診断名にもよりますが、確かに
精神疾患でも障害年金はもらえます。
障害厚生年金ですと、納めていた額にもよりますが、2級で、ある程度暮らせさてしまう金額をもらえる方もいます。しかもそこから税金は引かれません。
ですので、不公平さを感じる声が出るのもわかります。
しかし、実際に障害年金をもらって生活している人の暮らしを見ている私たちの意見は
精神疾患での障害年金は、決して
ズルくありません
私たちは、本当に頑張って頑張って、どうしようもなくなって申請いる人ばかりを見てきました。むしろ真面目な方が多く、年金に対して罪悪感を抱いている方もいます。

まだ年齢が若く、障害年金を貰うと働く意欲がなくなるではという声もあるかもしれませんが、要件を満たしていれば、申請するべきです。
私たちの利用者さんの中にも、躊躇される人もいますが、私たちは年金をお勧めしています。
障害年金の要件は、日本年金機構から確認できます。
年金収入が決まってありますと安心に繋がります。
お金がないと不安になり、落ち込んだり、イライラしたりします。
お金は精神状態にも関係してきます。
まずは年金を受給して、持続的に働くことができるようになったら打ち切ればいいのです。
楽してもらっているという声があるかもしれませんが、気にせず申請しましょう。精神疾患によって本当に苦労しているのですから。
ズルいと思う人は、生涯年収で考えればいいと思います。
ごく一部の人に、障害年金を受給するために入院や休職など、あの手この手を使う人もいます。しかし、生涯年収で考えたら、普通に働く方が、年金を気にして働く人よりも多いです。
色々な意見がありますが、まずは申請して精神的な安定を図るのが先決です。
働けるようになったら働けばいいのです。働くことはどんな仕事でも社会のため、人のためになっています。
社会の一員という感覚はとても大きな喜びです。
繰り返しになりますが、精神疾患での障害年金は、本当に働くことが難しいから受給できるのであって、決してズルくはありません。