統合失調症の息子を持つ母親の苦悩と希望④ 訪問看護師からみる家族支援の現実

看護師 山田祥和

本日も前回の続きで、今回が最終回になります。

統合失調症の息子さんを持つお母さんの話です。当事者家族の役に立てばと、お母さんはぜひ本当のことを書いて欲しいとのことですが、個人が特定されないように脚色して書いています。

前回までの記事です。

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家族がつながり直す時間


息子さんは、今も統合失調症とともに生きています。
症状がゼロになったわけではありません。
陽性症状は軽くなりましたが、陰性症状が目立つようになってきました。

外出できない日もありますし、調子を崩すこともあります。一歩一歩といった表現が最もしっくりきます。

それでも、暴力はなく、妄想に振り回される時間は減り、家の中で会話が成立するようになりました。近所からのクレームもありません。

「今日は調子どう?」
「まあまあ」

「明日雨らしいよ」
「そうなんだ」

「ベースターズ勝ったね」
「そうだね」

そんな何気ない会話ができることが、お母さんにとっては奇跡のようでした。

息子さんの症状は大きく変わりありませんが、今度私と一緒に、就労継続支援B型の見学に行く予定です。

お母さんが本当に伝えたいこと

お母さんは、よくこう話してくれます。

「もっと早く、誰かに頼ればよかった」
「20年は長くもあったけどあっという間だった」
「色々な人に相談できれば、どこかで引っ掛かるかもしれない」

統合失調症は、本人だけの病気ではありません。
家族もまた、知らないうちに追い詰められていきます。

一人で抱え込まないことが何より大切です。

お母さんは現在、近くで畑を借りて、家庭菜園を楽しまれています。畑で作ったハーブティーで、お母さん、息子さん、私で縁側を囲みます。

お母さん「自分が元気でいることが一番ね」

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